【読む漫才】見取り図/M-1グランプリ2020決勝1st
コンビ名:見取り図
盛山晋太郎(もりやましんたろう)
リリー(りりー)
引用元: M-1グランプリ2020決勝1stネタ
以下、見取り図の漫才からの引用です。
盛山:どうも、見取り図です。お願いします。
リリ:お願いします。
盛山:あのお。いきなりですけどね。
リリ:はい。
盛山:コンビの芸人さんでも、売れて大御所になったら、こう個人個人にマネージャーさんがついたりするんですよね。
リリ:ああ。そうらしいね。ええ。
盛山:あんなん憧れるなあと思って。なあ。
リリ:すごい仕事できる人がついてくれるんやろ。
盛山:あ、敏腕のマネージャーさんがね。
リリ:ええ。本日から担当させていただきます。
盛山:ああ、今日からね。ええ。
リリ:おはようございます。
盛山:おはよう。今日からよろしくね。ええ。
リリ:おはようございます。
盛山:おはよう。うん。
リリ:あ、おはようございます。
盛山:おはようございます。
リリ:申し訳ありませんでした。
盛山:申し訳ありませんでした。
リリ:無意識でやってしまいました。
盛山:朝礼か、おい。
リリ:すみません。
盛山:タレントさんあんま、朝礼から仕事はじめへんから。
リリ:すみません。
盛山:え、どの職場の朝礼が、無意識でやってしまいましたって。犯罪者ちゃうんかそれ。
リリ:すみません。
盛山:ものすごい怖い朝礼やんか。
リリ:あのお、本日のスケジュールなんですが。
盛山:あ、スケジュールね。ええ。
リリ:まずは
盛山:うーん。
リリ:ヒルナンデスのMC。
盛山:MC?売れたねえ、おれ。
リリ:で、つぎに
盛山:うーん。
リリ:ネタパレのMC。
盛山:MC?ネタやるほうじゃなくて、MCね。ええ。
リリ:最後に
盛山:うーん。
リリ:ブラックビスケッツの撮影となっております。
盛山:それ、ナンチャンのスケジュールちゃうんか、お前。南原さんのスケジュールだろ。
リリ:間違えました。
盛山:ブラックビスケッツ再結成するんですか?
リリ:まだコレでお願いします。
盛山:お前、知らんやろ、おい。せえへんよ絶対。
リリ:盛山さんですね。
盛山:ええ。
リリ:グルメロケからスタートです。
盛山:おお、グルメロケ。
リリ:あちらのたこ焼き屋さんで。
盛山:うーん。
リリ:食レポをしてもらいます。
盛山:おお、たこ焼き。
リリ:ごびょうや・・・5秒前。
盛山:え?
リリ:4、3、
盛山:めっちゃぎりぎり
リリ:2、
盛山:5が怪しかったよ、あなた・・・
リリ:1、0
盛山:あ、じゃあ、お願いします。ええ、こちらのたこ焼き。すっごい湯気でておいしそうです。
リリ:緊張すんなよー。
盛山:じゃ、あの、いただきたいと思います。
リリ:食レポ大事よー。
盛山:すごい、じゃあ、あ。
リリ:食レポ。
盛山:おいしいー。外はカリカリ、中はフワフワですよ、これ。
リリ:だれでも言えるコメント。
盛山:ねえ。ぜひねえみなさん、こちらのお店来てください。うまいね、たこ焼き。
リリ:やっちゃえ日産、みたいに言うなよ、お前。
盛山:ええ、ありがとうございました。
リリ:戻ってこーい。
盛山:ありがとうございました。
リリ:っした。
盛山:どういうつもりや、お前。え、本番中になに?え・・・。なんで押し返せる?あたまおかしいん、お前やで。
リリ:つぎあの、ポスター撮影がございます。
盛山:いや、クビ。クビ。現場くんなよ、お前なあ。
リリ:移動しましょう。
盛山:ポスター撮影か知らんけど、お前おい。
リリ:ちょっとひと多いですね。
盛山:ええ?
リリ:ちょっと、すみません。勘弁してください。
盛山:いや、ええよ。
リリ:タレントなんで。
盛山:いやいや写真くらいええよ。
リリ:じゃあわかりました。さ、さ、3秒だけ。
盛山:写真くらいぜんぜんええよ、お前。
リリ:3、2、1、終了。
盛山:しばいたろか、お前。なんでおれ、ファンの前でマネージャーにさらし首されなあかんねん。普通に対応する言うてるやろ、お前。
リリ:ポスター撮影ございます。
盛山:もうええって。くんなってお前、なあ。
リリ:現場着きました。
盛山:ええ?
リリ:相手先と名刺交換してきます。
盛山:おお、名刺交換。
リリ:マネージャーの、エミと申します。
盛山:おお。
リリ:よろしくお願いします。頂戴いたします。麻生さん?よろしくお願いします。
盛山:なんでおれ、見とかなあかんの、お前。
リリ:エミと申します。すみません。
盛山:ううん。
リリ:あ、頂戴いたします。あ、二階さん。
リリ:そうです。
盛山:おれでええの?
リリ:はい。
盛山:そんな政党あった?芸人に任す。
リリ:はい。
盛山:ええの?で、あなたエミくん、珍しいね。
リリ:ああ、苗字がエミです。
盛山:ああ、下の名前は?
リリ:ネムです。
リリ:はい。
盛山:十数年つらかったやろ。
リリ:はい。すっごいラップ頼まれました。
盛山:やろうな。ラップ頼まれるやろな、おい。
リリ:撮影の時間です。
盛山:おお。
リリ:行ってこい、行ってこい。
盛山:なんでぎりぎりやねん、おい。
リリ:行ってこい。
盛山:ゆっくり・・・。おい、エミネムお前。蹴るな、おい。あ、じゃあポスター撮影。ええ、ポーズ、なんでも。ああ、じゃあ、こんな感じで。
リリ:表情固いよー。
盛山:あ、じゃあこんな感じで。
リリ:おい、ポーズもっとおもろいのが芸人やろ。おもろいポーズ。
盛山:じゃあこんな感じで。
リリ:おもんない。芸人。
盛山:こんな感じ、ええ。
リリ:なんやそれ。
盛山:こんな感じで。
リリ:おいビスマルクか。
盛山:ああ、こんな感じで。
リリ:汚れ、汚れ帰ってこい。もういい。
盛山:ありがとうございました。
リリ:戻ってこい。おつかれっした。
盛山:どういうつもりやねん、お前。なにがしたい・・・。
リリ:よしよしよし。
盛山:なだめるなあ。おれゴールデンレトリバーちゃうねん、お前なあ。・・・赤外線ないわあ。ないやろ赤外線、お前。
リリ:つぎはトーク番組。
盛山:来るな、来るなお前もう、なあ。
リリ:トーク番組がございます。
盛山:もうええって。
リリ:移動しましょう。
盛山:なんやねん、移動ちゃうがな、お前。
リリ:甥っ子がいまして。
盛山:おお。
リリ:1枚だけ写メ送らせてもらっていいですか。
盛山:痛いマネージャー。いまちゃうくてええやろ、お前。
リリ:はい、チーズ。
盛山:甥っ子さん、よろしく言うといて。
リリ:動画です。
盛山:出ていけえ。なにがしたい、お前は。
リリ:笑ってもらえるかと。
盛山:来るな言うてんねん、お前なあ。
リリ:移動しましょう。
盛山:笑うわけないやろ、そんなもんで。・・・あと、クルマないん?なんでおれずっと捨て身でお前と移動してん。
リリ:すみません。
盛山:大御所はできるだけ何かに乗せろ。
リリ:ミスです。
盛山:地面と離せ。足を絶対に。
リリ:トーク番組。
盛山:ええ?
リリ:局、着きました。
盛山:おお。
リリ:楽屋挨拶行っときましょう。
盛山:ああ、MCさん挨拶?
リリ:トントントン。鶴瓶え。
盛山:おい、待てえ。
リリ:あ、鶴瓶師匠。
盛山:ああああ、おおお、おはようございます。いや、そんな、ぼく、呼び捨てなんて滅相も・・・。いや、あの・・・。あ、無意識でやってしまいました。申し訳ありません。失礼します。
リリ:つぎのスケジュール・・・。
盛山:ほんま怖い。お前が怖いから、もう向こう行って。
リリ:ああ、手出しました?
盛山:なんやねん、おい。
リリ:やるときはやりますよ。
盛山:おい、気色の悪い。なんやお前。何してくれてんねん。きしょいことをするな。ドンキーコングかなんかですかあ?え、おれ揺れると思った?
リリ:思ったよ。
盛山:やめてくれーってなると思った?
リリ:でも、朝礼しとってよかったやろ?
盛山:なにがやねん。もうええわ。どうもありがとうございました。
感想など
普通に映像含めて見る分には全く違和感がなかったが、文字起こしのために繰り返し視聴すると、言葉の「尻」まで聞こえないことに気づく(セリフ・文章としては聞き取りづらい)。
逆に言うと、「ポスター撮影」とか「トーク番組」とか、転換に際しての重要なキーワードが、無駄な文章を省いて「単語」だけで展開をされていて、そのことによってスピード感が増しているような印象を受けた。
実際のとこ会話ってそれで成立するので、漫才としても成立しているのは当然だよなーと思った。